アロマが脳を活性化する!?
五感のうち最も脳に刺激を与えることができるのが、実は【嗅覚】であるということが分かってきています。
このことは最近いろいろなメディアも良く取り上げているので、皆さんも聞いたことがあるのではないでしょうか。
認知症の方々を調査すると、認知症を発症するかなり前から嗅覚が落ちてきたという症例が非常に多いんだそうです。
【嗅覚】と脳の、密接な関係
これは脳の構造と五感がそれぞれ伝わる経路に秘密があります。
大脳はざっくりと分類して、
【大脳新皮質】言語中枢や理性といった人間特有の発達した部分(脳の外側)
【大脳辺縁系】本能、感情を司る原始的な部分(脳の内側)
この2つに分かれています。
視覚などの感覚は、それぞれの感覚器で受け取った情報を脳の外側【大脳新皮質】で受け取ります。嗅覚はというと、大脳新皮質を通らず、直接【大脳辺縁系】に届くのです。
なぜか嗅覚と他の感覚(視覚・聴覚・触覚・触覚)とは経路が違うんですね。
【大脳辺縁系】というのは、海馬や扁桃体、帯状回という「記憶」を整理したり「学習」に関係する部分を含む場所。
「海馬」はとても繊細でダメージを受けやすい場所であり、心臓が止まって脳に酸素が届かなくなると最初にやられるのが「海馬」だそうで(なので緊急時の心臓マッサージはあばらが折れてもやるべきことなんですね!)、大きなストレスにさらされて発症するPTSD(心的外傷後ストレス障害)も、アルツハイマー型認知症も、「海馬」がダメージを受けて発症する病気です。
その「海馬」に、嗅覚が刺激を与えることができるという臨床結果がさまざま発表されています。
アロマと海馬
嗅神経を刺激すると「海馬」の機能が改善する可能性を実証した鳥取大学医学部の発表が10年以上前にあり、TV番組でも放映されたことによって当時アロマ販売店に特定の精油がなくなるということもありました。
そのときに話題になったのが
ローズマリー×レモン(昼間のブレンド)
ラベンダー×オレンジ(寝る前のブレンド)
の組み合わせです。
ローズマリーとレモンはどちらも交感神経を活性化し、頭をすっきりさせ集中力を高める精油です。
逆に、ラベンダーとオレンジは副交感神経を促して深い眠りに導くリラックス系のブレンド。
現在も各アロマショップに「認知症予防ブレンド」としてよく置いてあります。
昼用と夜用の2種類あるのは、自律神経のオン&オフを昼と夜でしっかりスイッチさせることを誘導するためです。
認知症を発症すると自律神経の機能低下もよく起こる症状なので、日中は交感神経を優位に、夜は副交感神経を優位にと振り子させることで、嗅神経から脳を刺激していきます。
脳が『心地よい』と感じる香りを
ただ、認知症には上記の4種類しか効果がないということではなく、基本的には自分が心地よいと感じる香りが、一番脳神経に作用すると考えてよいです。
「匂い」の好みは、かなり個人差の幅が大きいものです。
例えばラベンダーの香りがどうしても安らげない、という方も時々いらっしゃいます。そんな方に、深い眠りにつくためにラベンダーを使用しても全く効果はありません。
一番の基準になるのは、直観的に「好きかどうか」を感じることです。脳に直接作用させたいというときは、ご自分の脳みそに聞くのが正解です。
嗅神経は五感の中でも、「鍛えれば機能が復活する」神経細胞。
高齢者でも、神経の新しい生成があることが確認されています。
・うつっぽいと感じる方
・認知機能が不安な方
・勉強を効率よく進めたい方
是非アロマを積極的に活用していきましょう☆