アロマテラピーとは
古来から人は植物がもつ不思議な特性や薬効を長い年月と経験の中から見いだし、生活の中に取り入れてきました。17世紀に化学合成薬が登場するまで、植物療法は人々の健康を維持する唯一の方法だったようです。東洋でもインドのアーユルヴェーダ、中国の漢方が長い歴史の中で発達していきました。化学合成薬が台頭してからはそれら植物療法は影を潜めてしまいましたが、20世紀に合成薬の副作用などが大きく問題視されるようになり、古来からの療法が見直されるようになったのです。
薬理的な裏付けがあるからこそ海外では医療の現場で活用されることもあり、メディカルアロマテラピーの本場であるフランスやベルギーでは一部の医療機関で疾患の治療や予防を目的に精油が使われています。
ヨーロッパでは精油が薬局で販売されていたり、日本と違って香りを確認できるテスターを置いて販売しているところがあまりなく、好みの香りで選ぶというよりその薬効で選んで買うようで、人々の中では家庭用医薬品(民間薬)といった感じで扱われているそうです。
日本の医療現場でも医療従事者によるアロマテラピー学会がすでに20年前に発足され、医師達による臨床データの蓄積が進んでいます。漢方薬が保険適用になったのも40年ほど前のことですから、将来精油が保険適用される日が来るかもしれません。
補完・代替医療として使う精油は、成分がきちんと特定されたものである必要があり、そのような精油をメディカルグレード、医療用グレード と呼びます。
いま日本では精油は雑貨扱いなので、精油の明確な品質基準というものがなく、日本アロマ環境協会(AEAJ)が認証している精油認定制度も、精油の「表示基準」を満たしているかを認定するマークであって、品質を認定するものでは全くないのです。AEAJ認証マーク付きの精油が、10ml300円程で販売しているネットショップが本当にいま多いです。
でも芳香を楽しむ程度なら、全く問題ないと私は思いますし、低価格であればあるほど多くの人が楽しみやすいという意味で否定するつもりはありません。
ただ、肌に直接トリートメントしていったり、精油の薬理効果を期待するならば、精油自体の品質が徹底管理されているものを使用しなければならないのですが、アロマトリートメントの施術を行う店側にも、その意識が低いところが多いのが現状です。
IZUMIでは、メディカルグレードとして日本で知名度の高い「プラナロム」の精油を揃えております。メディカルアロマテラピーの本場ベルギーに本社を置くプラナロム社では、Lotごとの成分分析も非常に厳しい管理のもと行っています。原料の植物の調達からすべて自社管理のもと、野生そのもの、もしくは野生に近い環境で、人工的に肥料も一切与えず、無農薬自然栽培した植物から採油するという徹底ぶりです。その分価格も高価で手が届きにくいブランドなので、私自身IZUMIを立ち上げるまでプラナロムの精油を扱ったことがなく、初めてその香りを嗅いだ時には感動を覚えました。IZUMIではフットバスやお部屋の芳香にもプラナロム精油をふんだんに扱っておりますので、気軽にその本物の香りをお楽しみいただけます。